藤堂高虎

藤堂高虎の遺訓から学ぶ、戦国武将の身だしなみ【帯編】

藤堂高虎は200ヶ条もの遺訓を残しています。
その遺訓には、服装の事も結構載っています。

信長の時代から江戸時代初期までを駆け抜けた生粋の戦国武将から、当時の武士が服装に関してどんな気を使っていたのか紐解いてみましょう。
と言っても、多分に私なりの解釈が入っておりますので、正しさについては保障できませんのでご容赦ください。

今回は、帯編です。この人、帯の締め方にこだわりがあったのか、遺訓の最初の方から帯について説明しています。

また、遺訓の原文については「藤堂高虎公と遺訓二百ヶ条」から引用しています。
訳文はそれを元に、私の方で解釈を加えたものを掲載しています。

帯に関する遺訓

第6条
上帯は布但前にて結ふへし同下帯布仕立やう有之

上帯は布にして前で結べ。同じく下帯の布にも仕立てかたがある。

遺訓の6条目から上帯と下帯について言ってます。
上帯とは、着物のいちばん外に締める帯のことだそうです。現代でも一般的に”帯”と言われているものの事ですね。
羽織りを着ている時に腹回りで結ぶのも上帯だそうで、もしかしたら高虎さんが言っているのはこちらの事かも。
上帯には紐の場合と布の場合があったようで、高虎さんは布派だったって事でしょうね。
前で結べってことは、腹のあたりで結べってことかな。

下帯とは、ふんどしのこと。下着の時に結ぶ紐も下帯というらしい。
「仕立てる」というのは、ふんどしの作りの事なのか締め方の事なのか(どちらでも意味は通りそう)わかりませんが、とにかく帯には色々と拘りがあっがご様子。


第8条
二重腹帯の事

二重に腹帯をしろ。

8条目にしてまたもや帯の事。
現在、腹帯というと、妊婦さんがちょっとでもお腹を楽にするために巻く帯の事を言いますが、多分その腹帯の事ではないと思います(高虎さんが急にそんな事言い出したらびっくりする)。
恐らくお腹に巻く帯の事で間違いないと思いますが、お腹冷やすといけないので二重に巻きなさいよ、って言ってるのかな。
今の人は腹巻を使ってここら辺を調整しますけど、昔は帯を巻いてたからそれで調節してたのでしょうね。
最後は堀の水に浸かって体調を崩したという高虎さん。お腹冷やすのは本当に良くないよね。


第58条
夏冬共に不断帯堅くすべし 急にはしる時尻をつまけ刀脇指うごかさる程に常に帯堅くむすひ付べし常に帯ゆるく尻げたに掛け仕付れは急にはしる時すね腹痛み出る先にて役に不立物也

夏でも冬でも、帯は堅く結べ。急に走るときに尻をはしょり、刀や脇指が動かないように帯は固く結べ。常に帯を緩く下の方に締めていると、急に走る時にすねや腹が痛み、出先で役にたたなくなるぞ。

つまり…

帯は夏でも冬でもしっかり結んでおくこと。
理由

  • 走る時に尻をはしょるが、その時に刀や脇差が動かないようにするため
  • 帯がゆるく、さらに下の方に締めていると、走った時に脛や腹が痛み、出先で気が散るため

みたいな感じでしょうか。
とにかく高虎さんは急に走らなければならない時があったんでしょうね。
急に敵襲があったり、主君に呼ばれたり、山賊に襲われたり…
そんな時に帯のせいで上手く走れなかったら困るから、普段から堅く結ぶ癖を付けておきなさい!という事なのかな。

遺訓から学んだことまとめ

藤堂高虎流、帯のあり方
  • 上帯は布を使用し、前で結ぶ事
  • 下帯も心得があるので、勉強しておく事
  • 腹帯は二重にする事
  • 帯は常にしっかり、堅く結んでおく事

高虎さんは布派で、体を大切にして、緊急時も動けるようにしておきなさい、という感じでしょうか。

藤堂高虎公と遺訓二百ヶ条を読んでみよう

藤堂高虎さんの遺訓は、面白いことがたくさん書いてあります。
伊賀上野城の公式Webサイトから遺訓集を購入できます。他にも逸話など色々掲載されていてとても良い本です。
文字が大きめなのでお年寄りでも読めると思います。
私は文庫版を持ち歩きたいくらいです(笑)

是非是非、買って読んでみてください。